ナイターレースといっても、ナイター照明が点灯してレースをする時間帯は限られている。基本的には昼の15時頃から始まり、薄暮、ナイターの3時間帯に分けられる。
昼間の時間帯は気温が上がり、ダッシュまくりが決まりやすい。夕方からの薄暮レースは、大時計やターンマークの見方が勝敗を分けるポイントになる。そして、ナイター時間になると気温が下がり、昼間とは全く違う状況になる。出足をうまく仕上げた好枠の選手の出番が増える。
丸亀では、これに満潮、干潮といった潮の動きが加わる。スタートがそろいづらくなるのは薄暮の時間帯で、満潮に向かう場合だ。中外からのまくり差しが決まり、高配当が飛び出しやすくなる。ナイターの時間帯は、ホーム側の標識板以外の目標物が見えなくなるので、ダッシュ勢のスタート一撃が難しくなる。スタートがそろってくることから、インが有利になるのは当然だ。
SGやG1では「モーター」が主役なのに対し、女子戦は「選手」が主役を譲らない。優勝戦に乗ってくる選手は限られており、予選ではその選手が常に舟券に貢献してくれる。
ただ、自在に攻めるタイプは少ない。まくりが好きな選手はとことんまくりにこだわり、コーナー勝負の選手は競り合いに持ち込んだ時に好成績を残す。選手による走りパターンが決まっているので、どこまで出場選手の走りのパターンを記憶するかの勝負になってくる。ツボにハマったときの勝ち方が鮮やかなのも、女子戦の特徴だ。強い部分、脆い部分を記憶しておけば、女子選手への理解度も上がる。
もう一つの注目点は、成長する選手を見る楽しさだ。周回展示でレバーを落としてこわごわターンをしていた新人が、レバーを握ってターンをするようになると、すぐに3着が獲れるようになり、しばらくすると初勝利、ゆくゆくは初優出・初優勝へとつなげていく。傍目から見ていてもその過程が分かりやすく、応援のしがいがある。